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住職のつぶやき
タバコを止めた所為にしては何ですが、
最近の肥り様は醜いほどでありまして、宮崎駿の映画『千と千尋の神隠し』に出てくる、豚になった親のようであります。
さて、地球上には栄養失調や飢えに苦しんでいる人が8億5000万人おりまして、毎年600万トンの食糧を、世界中が援助しているんです。 それでも毎日2万4000人が餓死してるんです。 全然足りないんです。 ところが、日本だけで年間2200万トン、世界中の食糧援助の4倍の食品廃棄物があるんです。
飽食の日本で、わたしは、飽食の結実ともいうべき広大な腹を眺め、情けなくなるので あります。 (2010年1月)
空恐ろしい新聞記事が出た!
『飛べないテントウムシ』
人間の傲慢さは、あのテントウムシを「生物ノウヤク?」にしてしまいそうだ。
説明しましょう。 人間(一部の先進諸国)が食するための作物が、アブラムシという害虫(人間の基準だけど)にやられてしまう。 こりゃいかんと、殺っつける農薬を作った。 しかし、それは人体や環境にも害があるということで、その天敵であるテントウムシを利用しようと。 ところがそいつには羽があって飛んでいってしまう、だったら羽のないテントウムシを作ろうと。 ・・・・・・・。
どうも科学文明を持った人間は「いのち」も「モノ」も区別がつかなくなってしまったみたいだネ。 ガンの特効薬完成!」だったら拍手喝采なんだけど。 (2009年9月)
今年は暖冬だったそうで、
桜の開花宣言も例年よりかなり早く出されたそうな。 とても入学式までは持つまいと思われていたら急に花冷え。 なんやかやで帳尻を合わせてくれそうだ。 やはり入学式には桜が似合うから。
ちょうどその頃、隣の北朝鮮からテポドンとやらが人工衛星?核弾頭?を乗っけて日本の上空を飛ぶらしい。 落ちてくるとか、打ち落とすとか、落とせないとか喧々囂々。 この案内が皆さんのお手元に届く頃、日本はどーなってるのか、 全く予測不能。
同じ予測不能でも、桜の開花は待ちわびる人のこころをも春にさせる。 (2009年5月)
9,600,000人。
世界中で一年間に亡くなる5歳以下の子どもたちの数。 中西部アフリカでは五人に一人は5歳まで生きられない。 その半数は栄養失調で、 また不衛生な水やトイレが原因の病気だったり、 少しの薬さえあれば助かったり・・・。
2,000,000,000,000円。
私たちに気前よく配ってくれるらしいお金。 それより病気、介護、生活資金、何か一つでも安心させてよ!と思うけど、 一人あたり20,000円では何も出来ない。
いっその事、後進途上国の子どもたちを 助けたら? (2009年1月)
朝晩のお勤めを忘れても、鏡の前に立たない日は
ないと思います。
「シワが増えたなァ、弛んできたワ、むくんでいるゾ」。 哀しいけど鏡は正直ですよね。 でも、これは私たちの上っ面。 「お前は見栄っ張りだ、お前は嘘つきだ、損得で動くな、・・・」。 こんなふうに本性が写し出されたらどうします? 怖いですよね。 そんな鏡は無いから大丈夫とおっしゃる貴方、ところがあるんですよ、閻魔様の前には。
『浄玻璃の鏡のまえに立つまでは 秘めておきたし あのことも このことも』(相田みつを)
国会を賑わせている防衛省の問題、香川の事件、・・・そして私たち。 (2008年1月)
驚いた事、
法龍寺で中国人の若い子たち30人が日本で働くために2週間ほど研修生活をしました。 それを聞いた町内の一部の人は「なんで中国人が30人も、不安だわ」と大騒ぎになりました。 中国人に対する偏見がこれほどあろうとは・・・。
嬉しかった事、研修が終わって町内の人が「いい子たちだったね」と言ってくれました。 あの子たちが聞いたらどんなに喜んだことでしょう、 日本人にもいい人がいるんだと。
偏見は視野を狭め行動を歪めてしまいます。 偏見の種は噂話です。 どんどん膨らんでいく噂話、好きでしょ。 無責任な話はいいですよね。 でも、それによって傷つく人がいる事忘れないで! 皆さん気をつけましょうね。 (2007年9月)
驚きました。
「沖縄での集団自決は追い詰められた個々の精神状態にもよる」と、軍の直接関与を否定する文科省の高校教科書検定の指導がなされたのです。
沖縄は本土決戦の時間稼ぎの「不沈空母」とされた島です。 80日間の戦場となり、一坪に60発の砲弾を受け、島民はガマ(壕)に身を隠し、手榴弾や青酸カリを渡されて、投降すれば非国民やスパイとされ、4人に一人が亡くなった日本唯一の地上戦の場です。 あの「ひめゆり学徒」は海に身を投げなければならなかった、短刀や薬で自害しなければならなかった
・・・何故、死ななければならなかったのか!
真実を曖昧にし、政治の色がついた教育の目指す先には、「美しい国の教育」と「皇民化教育」、 ダブって見えてしまいます。 (2007年5月)
彩香ちゃんはどんな気持ちで生きてきて、死んで
いったのでしょう。
幼児にとって一番怖いのは、親に捨てられる事。そして一番嬉しいのは、親に甘えられる事。 彩香ちゃんは、お母さんに甘えている友だちをどんな思いで見ていたのでしょう。 疎ましがられても、お母さんのいい子であろうと、抱きしめてもらえるその日がくる事を夢みて、一生懸命に頑張っていたでしょうに。
それなのに・・・。 そして、とばっちりで殺された豪憲君は・・・。
自己中心の人間の愚行、・・・こんなのは人間じゃない、 いや、哀しいかな、これも私たち人間なのです。 (2006年9月)
立て続けに、あまりにも辛い、悲しい事件が起きました。
子どもの連れ去り殺人、幼児虐待殺人、小学生と張り合ったあげく殺してしまう大人、18年もの間、軟禁状態にした親。 ・・・いったいどうなっているの? 子どもたちは安心できる場を失い、いつも大人たちがベッタリくっ付いている。子どもは子ども社会の中で、自我をぶつけ合い、喧嘩したりしながら、痛みや思いやる心を培って大人への階段を上っていくのに。
一番大切な時間をすっ飛ばして大人になっていくこの子たち、・・・とっても心配です。(2006年1月)
大きな揺れが新潟を襲いました。
阪神淡路大震災の記憶が甦り、東海地震が起きたらと、連想されたことでしょう。 そんな時は「助け合わなければ」なりませんネ。 でもご自身の命が危うい時、あなたは他人に手を差しのべる事ができますか? ・・・ひょっとすると、命乞いする人を乗り越えて助かろうとするのでは?
怒らないで! あなただけじゃないんですよ。 人間の根性は、そんなものなんです。(2005年1月)