住職のつぶやき

住職のつぶやき

2011.9.4

暑い!ですね。

「うるさい!セミ」にイライラも募るばかりです。 さて、その蝉ですが、樹に産み付けられた卵から(かえ)った幼虫は翌年、土に潜っていきます。 三~十数年(気候や種類によって違う)の間、根から樹液を吸いながら地上に出るのを待ちます。 長い時を経て、その瞬間がやってくると、暗くなるのを待ち、樹を登ります。 暗い内に成虫(蝉)になるための最後の脱皮をします。

そして陽が昇ると、ひと月足らずの生命を全うするため飛び立っていくのです。

 3月11日、東北を襲った地震・津波は生きとし生けるものを根こそぎ奪い去りました。 人間のいのちと共に牛などの動物たち、稲などの作物たち、樹や草、そこに宿っていた虫たち、・・・蝉の幼虫たちも。 土に潜って一年目も二年目も、五年目も七年目の幼虫たちも、みんな木々と一緒に流されてしまいました。 まさしく空蝉(うつせみ)、地獄の如く。 でも、涙し、助け合う人々の姿は、ここが末法ではなく、また聞かせてくれるであろう『(せみ)時雨(しぐれ)』を予感させます。 (2011年9月)              

2011.5.4

神戸の街のあちこちから上がる煙、

阪神淡路を襲った大震災から16年経った・・・・・。

3月11日、私たちはユサユサと大きく揺られた。 東北地方の太平洋沿岸を襲った『東日本大震災』だ。 家や車を次々とのみ込んでいく津波の映像は頭から離れない。 驚異的な自然の力は人間の生活文化をあざ笑うかのように超越している。 ・・・・必死に逃げのびた人、あと少しで助からなかった人、助けられなかったと悔やんでいる人、自分だけが助かったと詫びている人、子どもを失った人、親や友を亡くした人、優しさを知った人、人は助け合わなければならないと知った人、そんな中で騙したり盗んだりする人・・・・。 今、復興を邪魔している原子力発電にたよってきた人、そしてそれを命がけで修復している人、人、人。  

日本中が釘付けとなっている紙面の隙間に、こんな時にも虐待死のニュースがあった。 3才の子どもをビニール袋に入れて殺したと。こんな奴も人。

「いのち」って、人間って何だ。 (2011年5月)

2011.1.4

悲痛の叫び声に耳を塞いでしまった自分を責め

続けている人。

暗く強い波にさらわれていった、愛する人の懇願の握力が今も忘れられない人。

亡骸さえも還してくれない美しい海に涙している人。

「ああしておけばよかった」と、悔やみ続ける人。

・・・それでも、あの日はかえってこない。

あっという間に9か月が過ぎ、もうすぐ正月だ。 「除夜の鐘」の「除」という字は、古いものを捨てて新しいものに移るという意味があるのだそうだが、強い人ばかりじゃない。

一方で、責任逃れに終始する原発関係者、新聞には「いのち」を疎かにした事件が後を絶たない。

私たちは、あの大震災から何を学んだのか。  やっぱり今年の鐘の音は悲しい。 (2011年1月)     

2010.9.4

『殺処分』(さつしょぶん)とは、

「殺害」という形で、不要な、もしくは人間に害を及ぼす動物を処分することである。

宮崎では今年「口蹄疫」で29万頭の家畜が、茨木では数年前だが「鳥インフルエンザ」で150万羽の鶏が、全国で、毎年34万匹の犬や猫が・・・・。  数え上げたらキリが無いが、人間の尺度(ものさし)によって殺されていく。 家畜やペットたちには苦痛を与えないように配慮されてはいるが、処分に関わる人たちの精神的苦痛は計り知れないくらい大きく重い。 一方、大阪では不要になった3才と1才の子どもが「育児放棄(ネグレクト)」によって、母親から「殺処分」された。  この母親には「ママ~! ママ~!」と叫ぶ子どもたちの悲痛な声も邪魔でしかなかったのだろう。 なんとも暗く、悲しい。 (2010年9月)    

     

2010.5.4

餓死。

世界中では、特にアフリカ中西部では、栄養失調が原因で毎日2万4000人が亡くなっている。

しかし、これは日本での話。 あるアパートの一室で、5歳の子どもが餓死した。 体重わずか6200グラム、生後3ヶ月並みで、紙おむつをあてがわれ、寝たきりだった。 これはネグレクト(育児放棄)という虐待の結果である。 逮捕された母親は「不仲の夫に顔が似ていてかわいくない、育てるのが嫌だった」と。  昨年は335件の虐待が摘発され、その内28人の乳幼児が死んでいる。 阿修羅の形相の親に殴られ、罵られ、それでも訳も分からずひたすら謝って・・。 捨てられるのが怖いから、 でも、きっといつかは抱きしめてくれるだろうと・・・。 

いたたまれない。 こんな親たちに渡される子ども手当、何に使われるのやら。 (2010年5月)                

2010.1.4

タバコを止めた所為にしては何ですが、

最近の肥り様は醜いほどでありまして、宮崎駿の映画『千と千尋の神隠し』に出てくる、豚になった親のようであります。

さて、地球上には栄養失調や飢えに苦しんでいる人が8億5000万人おりまして、毎年600万トンの食糧を、世界中が援助しているんです。 それでも毎日2万4000人が餓死してるんです。 全然足りないんです。 ところが、日本だけで年間2200万トン、世界中の食糧援助の4倍の食品廃棄物があるんです。

飽食の日本で、わたしは、飽食の結実ともいうべき広大な腹を眺め、情けなくなるので あります。           (2010年1月)             

2009.9.4

空恐ろしい新聞記事が出た!

『飛べないテントウムシ』 

人間の傲慢さは、あのテントウムシを「生物ノウヤク」にしてしまいそうだ。

説明しましょう。 人間(一部の先進諸国)が食するための作物が、アブラムシという害虫(人間の基準だけど)にやられてしまう。 こりゃいかんと、殺っつける農薬を作った。 しかし、それは人体や環境にも害があるということで、その天敵であるテントウムシを利用しようと。 ところがそいつには羽があって飛んでいってしまう、だったら羽のないテントウムシを作ろうと。  ・・・・・・・。 

どうも科学文明を持った人間は「いのち」も「モノ」も区別がつかなくなってしまったみたいだネ。 ガンの特効薬完成!」だったら拍手喝采なんだけど。  (2009年9月)

2009.5.4

今年は暖冬だったそうで、

桜の開花宣言も例年よりかなり早く出されたそうな。 とても入学式までは持つまいと思われていたら急に花冷え。 なんやかやで帳尻を合わせてくれそうだ。 やはり入学式には桜が似合うから。

ちょうどその頃、隣の北朝鮮からテポドンとやらが人工衛星?核弾頭?を乗っけて日本の上空を飛ぶらしい。 落ちてくるとか、打ち落とすとか、落とせないとか喧々囂々。 この案内が皆さんのお手元に届く頃、日本はどーなってるのか、 全く予測不能。

同じ予測不能でも、桜の開花は待ちわびる人のこころをも春にさせる。 (2009年5月)

2009.1.4

9,600,000人。

世界中で一年間に亡くなる5歳以下の子どもたちの数。  中西部アフリカでは五人に一人は5歳まで生きられない。 その半数は栄養失調で、 また不衛生な水やトイレが原因の病気だったり、 少しの薬さえあれば助かったり・・・。

2,000,000,000,000円。

私たちに気前よく配ってくれるらしいお金。 それより病気、介護、生活資金、何か一つでも安心させてよ!と思うけど、 一人あたり20,000円では何も出来ない。

いっその事、後進途上国の子どもたちを 助けたら?  (2009年1月)                           

2008.1.4

朝晩のお勤めを忘れても、鏡の前に立たない日は

ないと思います。

「シワが増えたなァ、弛んできたワ、むくんでいるゾ」。 哀しいけど鏡は正直ですよね。  でも、これは私たちの上っ面。 「お前は見栄っ張りだ、お前は嘘つきだ、損得で動くな、・・・」。 こんなふうに本性が写し出されたらどうします? 怖いですよね。 そんな鏡は無いから大丈夫とおっしゃる貴方、ところがあるんですよ、閻魔様の前には。

浄玻璃(じょうはり)の鏡のまえに立つまでは 秘めておきたし あのことも このことも』(相田みつを) 

国会を賑わせている防衛省の問題、香川の事件、・・・そして私たち。 (2008年1月)

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